前立腺肥大症とは
前立腺は膀胱のすぐ下にあり、尿道を取り囲む男性特有の臓器です。
前立腺肥大症は、加齢により前立腺が大きくなり、尿道を圧迫して尿が出にくくなる病気です。
50歳で約3割、70歳で約8割、80歳では約9割の男性にみられると報告されています。
前立腺肥大症
症状
- おしっこの勢いが弱い、おしっこを出しにくい、排尿に時間がかかる（排尿困難）
- 出し切った感じがしない（残尿感）
- トイレが近い（頻尿）
- 夜中に何度も起きる（夜間頻尿）
- 尿を我慢できず漏れてしまう
（尿失禁） - 尿が出なくなる（尿閉）
といった症状がみられます。
検査
- 問診
- 尿検査
- 尿流量検査
（検査用のトイレでおしっこして、尿の勢いを測定します） - 超音波検査
（前立腺の大きさ、残尿量を測定します） - 血液検査
（PSA：前立腺マーカー）
などで診断します。
治療方法
薬物治療
まずは飲み薬による治療を行うことが多いです。
飲み薬には、尿道の筋肉をゆるめて排尿を助けるもの、前立腺の血流を改善するもの、前立腺自体を縮小させるものなどがあります。
患者様の年齢・前立腺の大きさ・形態に合わせて最適なお薬を提案します。
手術療法
重症な場合や、飲み薬では効果が不十分な場合は手術が検討されます。
当院では、身体への負担が少なく、尿道を切らずに前立腺を広げる「UroLift®（ウロリフト）システム」による日帰り外来手術にも対応しています。
当院で対応が難しい場合は必要に応じて近隣の基幹病院をご紹介させていただきます。
早めの受診をおすすめします
「年齢のせいだから仕方ない」と思って我慢されている方も多いですが、治療により改善する症状がほとんどです。少しでも気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。